ヴィアデルサーレ [Ristorante Via Del Sale](東松山)2016/05/17 02:28

訪問:2016/5/15 19:15
評価:総合3.5、味4.0、サービス3.5、雰囲気3.5、CP3.0
食べログで新店を検索していたら、6年前にやめた当時の食べログの仲間2名が煽っている店を発見。
何でも、ピエモンテ州をメインにイタリア全土を廻って修行されたシェフとのことで、これは行かねばと出かけてきた。

店は更地に新築、個人店にしては大きめの建物に広い駐車場を備えている。ファミレスほどの大きさはないが、個人店と企業店の中間的な大きさ。主要道路に面しているわけでもないので、ちょっと大きすぎる気がした。
店内は、正方形に近い30名以上収容できそうな広いホールで、大きな窓から駐車場がよく見える。

リストランテというイメージからは安っぽい作りだが、白いテーブルクロスに白い布のナプキンがセッティングされていて、ここはリストランテ仕様。テーブルも70cm角の大きなサイズでリストランテ仕様。
ただし、カトラリーを使い回しさせられた点では、トラットリアというべきか。残念。イタリア現地のリストランテでカトラリーを使い回しさせらた経験はない。

先客は7名+2名x2。後から2名やってきたので、総客数14名ということになる。それに対して、厨房2名+ホール2名の陣容。食べログの三十郎嬢のレビューによると、ランチは平日でも満席御礼らしいので、ランチの人員がそのままディナーにシフトしているのかも。
 
ディナーはおまかせコースのみで、4500円か6000円の2択。
6000円の方が食材も良いものを使うし、肉料理が違うという話だったので(実際は説明された内容とも違ったけど、好みだったので結果オーライだが、サービス点の減点対象)、6000円のコースでお願いした。
 
アミューズ
 
アミューズは、ボローニャのモルタデッラとシチリアの塩漬けオリーブ。
モルタデッラは平凡だが、オリーブは好み。
 
先月シチリア島に行ってきたばかりだが(☞ こちら)、現地では塩漬けだけのオリーブに出会えず、どこもビネガーが入っていてがっかりしたものだ。
やっぱりビネガーの酸味が入ってしまうと、オリーブの実はつまらない味になる。(例外あり)
 
パン
 
パンは自家製。熱々の状態で出してくれる。
見た目からもイタリア仕様で(ただし現地では、温めて出されることは無い)、多くの埼玉イタリアンで出てくるフォカッチャとは異なる。
現地のパンは小麦粉の主張が強すぎて概ね不味いのだが、こちらは日本人仕様だからか上々。ソースを付けていただこうと楽しみにしていた。
 
前菜
 
前菜は盛り合わせで出てきた。
4500円の前菜は盛り合わせ表記だが、6000円側は単に前菜。
ランチなら店の実力を予想できる(≒ディナーに行く価値があるかを判断出来る)盛り合わせは嬉しいが、ディナーでは冷前菜・温前菜を1品で決めてほしいと思うのは私だけだろうか?
 
口頭ベースの説明だったので怪しい部分もあると思うが、手前下から時計回りにシチリア風鰯のマリネ、地元東松山産野菜をたっぷり入れたキッシュ(? イタリア語名で言われたので分からない)、ポテ玉サラダ(これもイタリア語名で言われたけど、知らないので覚えられない)、稚鮎のフリット、自家製セミドライトマトのブルスケッタ、パルマ産生ハムとブッファラ(水牛モッツアレラ)、トリッパのテリーヌ仕立て、野菜のピクルス、中央にシチリアのカポナータ(茄子がベースになる)という構成。
 
全体的に美味しいのだが、これは、という料理がなかったのが残念。言い換えれば、教科書通りで優秀ながらも、どこの店でも出てきそうなもので平凡なのだ。
そういえば、HPに専門学校の非常勤講師を務めているって書いてあったっけ。先生の料理らしい。
あと、気になったのは自家製セミドライトマト。セミドライっていう感じはしなかったなぁ・・
 
温菜の代わり
 
メニュー上は温前菜だが、出てきたのは新タマネギの冷製スープにそら豆のフリットを乗せたもの。冷凍庫で冷やしていたであろうスプーンは拘り?
新タマネギの味が上手く引き出されていて非常に美味しいスープだったが、いかんせん量が少ない。アミューズの量だ。
 
アニョロッティ
 
注文時に南イタリア料理は好みでないと話したせいか、パスタは2皿とも北イタリアで攻めてくれた。
 
一皿目は、シェフのピエモンテでの修業先のスペシャリテだという「アニョロッティ デル プリン」(名称は、食べログの三十郎嬢のレビューから拝借させていただいた)
これ、牧草を茹でて器に仕立て、その上にアニョロッティ(というよりは、普通のラビオリっていう感じだったけど)を6粒だけ乗せた、見せるだけの料理という感じ。牧草の香りでいただくらしいのだが、粉チーズだけでは物足りないし、ごく普通の小粒ラビオリなので、たった6粒というポーション的にも不満が残る。
 
1に見栄え、2に味ではなく、1に味、2に食材、見栄えは3番目ぐらいに置いてほしいものだ。(見栄えが良いと言うよりは、奇天烈な皿という印象だったけど・・)
 
ニョッキ
 
2皿目のパスタは、じゃがいものニョッキ ゴルゴンゾーラソース。
定番中の定番といった料理だが、じゃがいもを練る際の水分が多すぎるのか、ニョッキがやわらかすぎ。もはやパスタの範疇ではなくなっている感じだ。
 
ソースも、極めてオーソドックスに丁寧に仕上げたという感じで、イタリア現地で何度も味わっている驚きは無かった。
 
魚料理(真鯛)
 
魚料理は、真鯛を一晩塩漬けして寝かせ、その塩を抜いて調理するといった一手間かけた料理だそうだ。
確かに、そこらのフレンチやイタリアンで定番的に出てくる真鯛とは違って、良い感じの塩加減と食感を楽しませてもらえたが、やっぱりポーション少なめ。
 
4500円のコースを頼んでいた方の魚料理は、この倍量だったので、6000円側でも総量は同じになるみたいだ。説明では、6000円の方が高価な食材を使っているとの話だったが、所詮ありふれた真鯛。安価な食材で残念だ。
 
肉料理
 
肉料理は、説明されたものと違ってフランス産の鶏肉に詰物をしたものとのこと。
トッピングはスペイン産のサマートリュフ、奥に見える飾りの葉っぱは裏庭の栗の木から取ってきたそうだ。
 
肉料理の断面
  
その詰物は、ほうれん草だけって、イタリアはこれが普通なのかなぁ?
フランス料理的な手法であれば手の込んだ詰物になるのだが、フレンチ派の私には物足りないものの、ソースも含めて十分美味しくいただけた。ただし、ソースの少なさは不満。
 
サラダ
 
肉料理には、西洋タンポポのサラダ(イタリア語でインサラータと説明されていたところは、流石!)が付いていた。現地ではサイドとしてサラダは別注文するものだが、そこは日本仕様ということだろうか。
 
余談だが、前日いただいたフレンチランチでも西洋タンポポがトッピングに使われていた。日本の三つ葉に近い味で苦手なんだが(ついでに食感的に見栄え的にもよろしくない)、去年まで皆無だった食材が今年になっていきなり出てきたところを見ると、どこかの食材屋がアプローチしているのだろうか?
あまり食材屋のいいなりになってほしくないものだ。食材は人任せにせず、自分の目と舌と調査で決めよう!
 
ドルチェ
 
最後は、ドルチェ。っていうか、フランスのデザートという皿が出てきた。
 
手前はミルクジェラートとの案内だが、濃厚ソフトクリームの類。ジェラートではなくアイスクリームの範疇。
奥は、アメリカンチェリーのタルト。これは美味しい。
周りは、アメリカンチェリーのコンポート(赤ワイン煮)。
 
メインとかデザートを見ると、フレンチテイストの料理が出てくるピエモンテ州(フランスに隣接し、リストランテでは英語よりもフランス語の方が通じたりする)で修行されただけあると思った。
フランス料理を作っても、かなり良い線の料理が出てくるのではないかと思うが、地方独自色が豊かなイタリア料理という見方をすれば、極めて優秀な標準料理としか言えない。
経歴から、もう少し現地風に楽しませてもらえるのではないかと期待していたので、その点では期待はずれだった。なかなかヴェッキオ コンヴェンティーノのようには行かないものだ。
 
それから、原価率の低さも気になった。せいぜい15~20%だから、HPにある3万円までの料理を承るとの記載も納得できる。
原価率20%未満かつ、この技術で3万円取られたらたまらない。
 
もうひとつサービス点の減点要因として、支払いを済ませてもレシートを出してこなかった点を記しておこう。
現金でぴったりテーブルで支払ったのだが、いくら待っていても持ってこないので、こちらからレジまで出向いて領収書を出してもらった。
実際領収書は不要だが、レシートを渡すのは最低限のルールだ。店名入りのお勘定でも良いし、機械的なレシートでも十分。
リストランテを名乗る以上は、レシートを出さない一般食堂と同じではいけない。
 
なお、北イタリアの修業先の話が強調されているが、店は北イタリア料理に拘っているわけではなく、南イタリア料理も出すとの話だったことを付け加えておく。
私のように、北イタリア料理に期待して出かけると裏切られる可能性があるということだ。
 
【店舗詳細情報】
店名:Ristorante VIA DEL SALE 
電話:0493-81-3113
営業:11:30~14:30(LO)、17:30~21:30(LO)
定休:火曜日
住所:東松山市市ノ川773-1(☞ Google MapBing Map
GPS:36.049807, 139.397243

■参考