オクサリス [Oxalis](越谷)2016/11/16 22:59

訪問:2016/11/14 18:30
評価:総合3.0、味3.5、サービス2.5、雰囲気3.0、CP3.0
HP:なし
5日前の11月9日にオープンしたばかりのフレンチ。
越谷駅から近いのでアルコールメインの店かと思っていたが、本格的フランス料理を出す店らしいので出かけてみることにした。
確かに飲み屋ではないが、シェフ一人で営業しているそうなので、人気が出なければすぐにその手の店に変えられそうな質素な内装。
 
テーブルセッティング
 
メニューは4320円のおまかせ1本勝負。
アミューズ・前菜2品・ポタージュスープ・メイン・デザート・小菓子・珈琲という構成だが、一切選択肢が無い。
苦手な食材はまったく無いという方ならともかく、事前に内容を聞いてから予約しないと(≒おまかせしなので、当日予約しか手が無いと思う)、苦手な食材に当たったら目も当てられない。
念のため今日のメインは豚肉だというので、他に無いのかと聞いたら、あっさり無いと言われてしまった。
最初からこんなローコスト運営をしていたら、恐らく支持されないだろう。シェフの姿勢というものは、開店当初に出て来るものだ。
 
総合点3.0点である通り、当ブログに掲載するボーダーラインの水準だったが、ちょっと光るものもあったので載せることにした。
一応フランスのミシュラン星付店で3年修行してきた経験があると店頭に置いてあったチラシに書かれていたので聞いてみたが、ロワール川沿いのトゥール[Tours]と、ブルターニュ西端に近い街で働いたそうだ。
 
アミューズ
 
アミューズは、なんとも奇天烈な料理のようで、特に椀の中のものは再確認したものの訳が分からない創作料理だ。
なんでもオムレツをミキサーにかけて(??)ピューレ状にした上に、キノコのピュレとパン粉のローストをトッピング。これは不味い!
料理になっていないことから、掲載見送り濃厚と感じた訳だ。
 
右上はシュー生地にヨーグルト、右下は抹茶ケーキみたいなスポンジの上に、黒オリーブのタプナード。特にシューは、安直以外何ものでもない。
 
前菜1皿目
 
前菜1皿目は、低温調理のノルウェーサーモン。
ソースがあるのに、スモークサーモン並みに塩を効かせすぎだ。
スモークしていないスモークサーモンと同等。
 
そのソースも低水準。
赤ピーマンと茄子とのことだが、ベースを作っていないのだろう。
素材以外の旨味が無いので、これも不味い部類。
ついでに、赤ピーマンソースに添えられているビーツと玉葱のピクルス風のものだが、玉葱の質のチェックを怠っている。こんな辛い玉ねぎを使ってはダメだ。
 
パンとバター
 
1皿目の前菜を平らげたところで、ようやくパンとバターが出てきた。
自家製パンとのことだが、バターと良く合う美味しいパン。
料理がダメでもパンが良いって、本末転倒では?
 
前菜2皿目
 
フランスではまずありえないカトラリーを使いまわしさせる点でも、気に入らなかったが、2皿目の前菜は、帆立のコキールかと思いきや、違った。
パートフィーロで貝殻ごと包んだ、帆立の蒸し焼きクリームソース、トリュフ添えといったところだろうか。
 
ホタテ貝の中身
 
これは、皮を剥がした中身を見せなければ何だかわからないだろう。
剥がした途端に、閉じ込められていたトリュフの良い香りがしてきた。
ホタテの下に隠れているクリームソースは、ポワロ葱を刻んだものが主張していたが、これまた意味不明な使い方。
本来はポワロ葱の独特の甘さがあっても良いはずだが、味が抜けているので単なる繊維質。存在意義が分からない。
 
ちなみに、このトリュフはフランスのアルバ産だそうで、通常はコスト面で付けられないが開店記念で加えてあるそうだ。
トリュフが無かったら料理の水準が相当落ちるだろうに、コストばかり気にして客を見ていないな、と思ったのは当然。
 
ポタージュ
 
本日のポタージュスープは、白いんげん豆とのこと。流行のカプチーノ仕立て。
まんま豆の味のするスープで、塩が足りない。
ここまでの料理を見ても、味を決める術が弱い気がした。
 
メイン
 
メインは、群馬産のブランド豚を最後に軽く燻製してあると。
軽くどころか、かなり強い煙臭を感じるもので、ここでも技術力の乏しさが見えてしまう。
 
ソースはアーモンドベースと変わったアプローチだが、これまたソースになっていない。バルサミコを加えてあるとの話だったが、やはりフランス料理の要であるソースベースが出来ていない洋食屋のアプローチだ。ストレートに書けば、手抜き料理の範疇。
 
ただし、添えられているキャベツや、焼き豆腐に見える大根は、コンソメで茹でた感じがしたので、必ずしもソースベースを使っていないとは言えない。要は使い方の問題なんだろうな。
 
デザート
 
ここまでの段階では掲載見送りのつもりだったが、デザートと小菓子で挽回した。
ココナッツアイスはココナッツ感に乏しくイマイチだったが、右の栗のクリームブリュレは行ける。
表面には、栗とクッキー(名称失念)を削ったものがかかっているが、その下にちゃんとキャラメリゼされたクリームブリュレが隠れている。
 
デザートの後はミルクティは、日本茶の茶碗で出てきた。好きじゃないなぁ。
 
小菓子
 
お茶と一緒に、小菓子。これも高水準で驚き。特に超小型のカヌレは抜群。
パンとデザートが美味しくて、料理の方は平均水準と考えると、実はコックではなくパティシエだったのではと思ってしまう。
 
ということで、材料費をかけていない事や、メニューが固定で選択肢がまったく無いこと、ホール担当がいない事などを考えると、デザート水準を評価してもトータルでは標準レベルだろうと判断した。
ただし、キャリアを考えれば多少腕はあると思えるので、手抜きをせずコストをそれなりにかけるようになれば、多少は化けるかもしれない。恐らく長年働いていた東京フレンチでの価格に対する原価計算の癖が抜けていないのだと思う。
埼玉の新規店では、よくある話だ。
 
【店舗詳細情報】
店名:フランス料理店 オクサリス
電話:048-945-0426
営業:18:00~21:00(LO)
定休:未定
住所:越谷市赤山町1-112-1 松翠マンション(☞ Google MapBing Map
GPS:35.889667, 139.783607
 
■参考
 
外観・店頭案内版・チラシ