ふなつ亭(南鳩ヶ谷)2012/05/16 12:40

評価:総合4.0、味4.0、サービス4.0、雰囲気5.0、CP4.0
HPフレンチ 舟津亭
ランチに出かけたのは、食べログ側に書いた2007年11月以来。
シェフが代替わりして価格や構成も変わったはずだ、と気になっていたので、何度かご一緒しているブログ仲間のKyoko007さんと家内の3人で出かけてきた。
 
現在のランチは税サ込3000円のコースのみ。
前菜2種(3種から2種選択)、メイン(3択)、デザートの4皿コースで、4年半前と比べて80円値下げしただけで表面的には同じ。
ただし、シェフ交代に伴うディナーの変化と同様に、伊仏混合になっている。
 
フォカッチャとオリーブオイル
 
まずは、2種のフォカッチャとオリーブオイル。パンは人数分をまとめてバスケットに入れられて来る。
前回のディナーでいただいたパンは中途半端だったが、今回は完全にイタリアのパン。これなら、オリーブオイルとの相性も抜群だ。何故かバターナイフが付いていたが、バターをリクエストする必要は無かった。
 
右はどこの店でも出てくる玉葱のフォカッチャ、左は見た目以上に重量感の合ったローズマリーと生ハムのパン。このパンが非常に美味しかったが、おなかに溜まるので追加打診できなかった。(笑)
 
雛鳥のガランティーヌ サラダ添え
 
私が選んだ1皿目の前菜は、雛鳥のガランティーヌ サラダ添え
写真を見ての通り、1番上に乗っていた切り身は中の具が無くて鶏肉だけという状態。正直いただけなかったが、2切れ目、3切れ目と進むごとに具材の味が出てきた。
その具材はフォアグラと筍という斬新な組み合わせ。若いシェフらしい創作だが、やはり鶏肉側の味が薄くて一体感という面では物足りない印象だ。
 
自家製平打ちパスタ タリアッテッレ ツナとフレッシュトマトのソース
 
2皿目の前菜は、イタリア帰りということもあるので 自家製平打ちパスタ タリアッテッレ ツナとフレッシュトマトのソース を選んでみた。
一口目から、かなりスパイシーなお味。エスニックという訳ではないが、ちょっと辛すぎやしないか?
 
唐辛子だけでなく味そのものも強すぎて、薄味主流のイタリアで食べた手打ちパスタ群では有り得なかった味付け。ツナが主張しすぎることなくオリーブを前面に出したソースの味は良かっただけに、この味の濃さだけは悔やまれる出来だった。
手打ちパスタは、やはり日本らしいものですな。
 
ブルターニュ産仔鴨フィレ肉の緑胡椒風味
 
メインからは、ブルターニュ産仔鴨フィレ肉の緑胡椒風味 をやむなく選んだ。
というのも、狙っていた仔牛レバーは女性人2人が選んでしまったので、3人とも同じというのは避けたかったからだ。(Kyokoさんに分けてもらったので、味は確認できた)
 
お味は、この店らしい王道タイプ。
鴨の質も焼きも良く、ソースもオーソドックスにまとまっていて美味しい。
ここで、余ったソースはバゲットでいただきたいわけだが、バゲットは置いていませんと。フランス料理店でバゲット無しだって!
おかしいではないかと文句を言っておいたので、次回は用意してくれるだろう。
 
デザート
 
ディナー同様にデザートの選択肢は無い。価格設定もあるとは思うが、この点が近隣の若い奥様方に評価されない点かな?
 
今日のデザートは、少しリキュールを効かせたバナナ入りのチョコレートケーキに、抹茶のアイスを乗せたもの。
抹茶側は味も甘さも控えめでパッとしなかったが(チョコと抹茶を混ぜていただくというのは趣味に反するので別々に食べたため)、チョコケーキはまずまずの美味しさ。日本のデザートの優秀さを再確認した。
 
最後にエスプレッソ・珈琲・紅茶のいずれかが付いておしまい。
やはり、小菓子は付かなかった。イタリアンにするなら、小菓子は必須だぞ!
今日のディナー用黒板メニュー
 
最後に、ディナー用の黒板メニューの写真も紹介しておくが、食べなかったメインの仔牛レバーは2100円との記載。
この店に限らないが、やはりランチはお得だなぁ。
 
埼玉フレンチでは、ランチとディナーをほとんど同じメニューで出している店が多いが、この店のようにディナーの選択肢が多くなる店であれば、ランチ・ディナー共に楽しめるわけだ。
また東京帰りに、川口駅から2.5Km歩いてディナーに伺います!
  
※私が選ばなかった前菜の「冷製ホワイト・アスパラガスのムースリーヌ」、メインの「ファオ・ド・ヴォーのソテー」は、Kyoko007さんが紹介してくれると思うので省略した。
  
■参考:
前回のレビュー
食べログでのレビュー  ←2007/11のランチ情報
埼玉フレンチレビュー一覧 (R923E@食べログ)
埼玉イタリアンレビュー一覧 (R923E@食べログ)

ダ・イーダ(武蔵浦和)2012/05/13 11:50

評価:総合3.0、味3.5、サービス3.0、雰囲気4.0、CP2.0
HPイタリア料理 ダ・イーダ
GWの北イタリア旅行では全部で6州を訪問したが、最も滞在時間が長かったのがトスカーナ州だ。
そのトスカーナ州の料理を出す店という事で選んだのがこの店。完全予約制であるため、今までは市内イタリアン巡りの対象外としていたが、せっかくトスカーナに行ったのだから(☞ フィレンツェ①サン・ジミニャーノアレッツォ近郊)と出かけてきた。
 
正直な話、価格面と完全予約制という敷居の高さから当ブログの掲載基準には達していないが、情報が少ない中では紹介すべきだろうと判断した。なので、推奨店という訳ではない事を最初にお断りしておく。
 
店内の雰囲気
 
ランチは完全おまかせフルコース3500円のみ。
時間も12:00スタート限定と、南浦和のラ・サントゥール顔負けの運営。
 
ちょっと早めに着いてしまったが、初老の奥様(?)が一人で切り盛りする店だった。話を聞くと、先日訪問してきたシエナに長年住んでいたそうで、その時の縁でイタリア各地に在住している現地の友人達を毎年のように訪問しているそうだ。
そこで学んだ料理を店で客に食べてもらうというのが、基本スタンスとのこと。
 
ということで、ホームページで記されている「トスカーナの伝統的な料理を中心にイタリア各地の味をお楽しみいただきます。」という言葉に反して、トスカーナ周辺のイタリア各地の料理を食べさせてくれる店だった。
 
アンティパスト
 
最初は、アンティパスト(前菜)。盛り合わせで出てきた。
 
割とオーソドックスな料理ばかりで、オムレツ、クロスティーニ、チーズ、サラミといった構成。左のオムレツの下に敷かれている葉っぱは、目の前の庭で栽培しているイタリア産の野菜、ほかにもハーブ系は自家栽培が中心とのこと。
 
注目すべき料理としては、左下のマリネ風の海老。これが、イタリアでも2度ほど食べたラルドを乗せてある。ラルドに初めてお目にかかったのは、昨年後半岩槻のヴァレンティーノだったと思うが、こうも立て続けにいただくことになるとは、かなりメジャーな食材なんだろう。
 
プリモピアット
 
プリモピアット(第一の皿)は、リグーリアのパスタ。
ジェノベーゼ風の手打ちパスタだが、現地で何度も食べた手打ちパスタとはやはり違って日本のイタリアン風。
 
パスタをアップで
 
現地の手打ちパスタは、ほぼ間違いなく卵黄が入っているのか黄色っぽいのだが、日本では白っぽいことがほとんど。その分だけ、うどんと頭の中で混同してしまって差が見いだせないのかもしれない。
とはいえ、やっぱり食感が根本的に違うという気がする。日本のは、粘り気が強いのだ。
 
パン
 
パスタを平らげたところでパンが出てきたが、この供し方も現地風ではない。
現地では100%、注文を終えてスグに出てきている。即ち、フランスと同じ。(フランスでは、注文前から出ていることも多いが)
 
パン自体のお味は、イタリア的ではない気がする。日本のパンだ。
 
セコンドピアット
 
セコンドピアット(第二の皿)ぐらいはトスカーナ料理が出て来るかと思ったが、違った。確かエミリア・ロマーニャ州の料理だと言われていた気がするが、メモを取っていないので記憶違いかもしれない。
 
豚肉(ペルー産と言われていた気がする)をムニエル風にソテーして、バルサミコベースのソースをかけたもの。付け合せのホワイトアスパラ(現地ではグリーンばかりで、一度もお目にかかれなかった)を見ると、フレンチに近い料理という印象だ。
 
メインに付くサラダ
 
メインに小皿に乗り切らないほどたっぷりのサラダが付くが、現地ではサラダは常にサイドメニュー扱いで、別途注文しなければ出てこなかった。
一度だけ頼んでみたが、サンマリノの観光客向けレストランだったので参考にならないと思う。(☞ こちら
 
ドルチェ
 
最後のドルチェ(デザート)は、パンナコッタとイチゴのバルサミコ漬。
うん、日本的に柔らかトロトロだ。現地では単純にゼラチンで固めたような硬いものばかりで美味しくなかった。星付の高い店に行かなければ、日本人好みのイタリアンに遭遇できないのかもしれない。
 
あとは、エスプレッソが付いておしまい。
現地では、食後の珈琲はオプションだが、必ず小菓子が付いた。店にもよるが、盛り合わせで出てきたところもある。
 
結局、ランチでは久しぶりの貸切状態を味わうことになった。
完全予約制なので、私ひとりのために店を開けてくれたことになる。申し訳ない。
 
ただ、今回のイタリア旅行全般で感じた北イタリアの一般レストラン水準の平均値をストレートに表しているのかな、とも思った次第。現地と同様に、どうみても家庭料理の延長線で、しっかり基礎から学んだシェフの料理ではないのだ。
とはいえ、現地で食べた店も家族経営の店がほとんどで、それがイタリア料理の根本であるという気がする。日本のイタリアンのように、いわゆる名の通ったレストランで修業をしてから店を開くといった行程を経ないで、我が家・我が街流をうけつぐのが基本ということなのだろう。

 
■参考
埼玉イタリアンレビュー一覧 (R923E@食べログ)

だんだん(川口)2012/05/10 19:30

評価:総合3.5、味4.0、サービス3.0、雰囲気3.0、CP4.5
HP:なし
1カ月以上もレビューが開いてしまったのは、GWに2週間近くも北イタリアに出かけていたためだ。(☞ R923Eの海外食べ歩き+α イタリア で、只今執筆中)
 
さて、帰国後最初に客先訪問した帰り道、川口駅徒歩圏に3月下旬にオープンしたばかりのビストロに寄ってきた。広告サイトに掲載されていたメニューを見ると単価が安いので、居酒屋の類かと覚悟して出かけたら、真っ当なビストロだった。
ただし、階段の途中で響き渡るビートの効いた騒々しい音楽は、中年以上の客を寄せ付けない効果があるだろう。(私も、店の中をのぞいてから入るかどうか決めようと思ったぐらいだ)
 
イタリアンを中心にフレンチとスペイン料理に加え、何故か四国は宇和島の郷土料理の「鯛めし」。(広告サイトの煽りは、無知な営業担当が書いたのだろう。「メシ」でも「飯」でもなく「めし」が正解のはずだ。 ☞ 宇和島市観光協会
この鯛めし、5年ぐらい前に宇和島に寄った際にいただいたが、ちっとも美味しくなかったのでリベンジしたかったものの、今日はイタリア帰りということもあるのでイタリアン&フレンチで攻めることにした。
 
アミューズは2品選択(300円)
 
チャージ(レシートにはアミューズと表示されている)は、酒を飲まなくても300円徴収されたが、凝った料理4品の中から現物を見ながら2品選べると。これなら文句を言う気にはならない。 
左は肉詰めパン、右は茄子のバルサミコ風味。この手の皿にしては水準高めだ。
 
御一人様専用カルパッチョ(580円)
 
結局前菜ばかり頼んでしまったが、まずは広告サイトで大きく煽られていたシェフの親父直送の特選カルパッチョ御一人様専用版(580円
御一人様で来店した客のみ注文できるという、嬉しい配慮だ。
 
驚いたことに、4種類の魚が盛られている。日々入荷する魚によるだろうから、必ず4種類というわけではないと思うが、それにしても日本でカルパッチョを頼めば魚は1種類が当たり前という変な文化を壊してくれる良いアプローチだ。(ちなみに北イタリアでは無条件に生の牛肉スライスになる)
 
鮮度面では1種類だけしか良さを感じなかったが、それ以外でも埼玉イタリアン標準以上の質を保っているし、ソース(春菊マヨとバルサミコ)の使い方も独特。
既定の980円の皿だと倍量になると思うので、かなり割安感もある。
 
パテ・ド・カンパーニュ(650円)
 
続いて、私の定番である パテ・ド・カンパーニュ(650円)は、本日のメニューからの選択。
 
パテ・ド・カンパーニュを横からアップで
 
予想外にボリュームたっぷりで、レバーたっぷりと記されている割には一般受けする味わい。もう少し柔らかい方が好みだが、そうなると油脂分を増やすことになって女性を敵に回すことになるだろうから、これで十分だ。量の割にはカロリー少な目(ホントか?)という主張と解したい。
トッピングの野菜のピクルスも割と美味しい。
 
魚介のラザニア(780円)
 
もう1皿も本日のメニューから、魚介のラザニア(780円)
 
これは、魚介の使い方を見たかったが、期待したほど入っていなかった。
ラザニアの生地が、乾麺ではなく生麺を使っているような味わいだった点だけを評価したい。
 
牛トリッパのトマト煮込み(550円)
 
最後になってしまったのは、想定以上のボリュームだったからだが、これまた私の定番である牛トリッパのトマト煮込み(550円)
 
洗練された味とは言えないが、トリッパの質に注目した。
分厚い壁の部分を排除し、房状になった柔らかい部分のみを使っていたからだ。
アクセントに粒胡椒が丸ごと入っていたが、これも臭みのある肉には良い印象。
 
以上で、お会計は2860円也。財布に優しい。
 
2012/5/10の日替わりメニュー
 
最後に、撮影許可をいただいた今日のお勧めメニューを紹介しておこう。定番メニューの品数も豊富だが、この日替わりメニューも圧倒されてしまう内容だ。
 
何日で変わるのかと聞くと、毎日3~4品、4日もすれば全部変わってしまうというのだから、近隣居住者の夕食(あるいは軽く飲む)にはうってつけ。
宇和島で漁師を営むシェフの父親から毎日届く魚をベースにしているので、売切御免とのこと。実際、頼もうと思っていた定番側にある「ひおうぎ貝」が売り切れていた。
 
今回はメインまでたどり着けなかったので、半年以内に再度立ち寄って魚料理のメインも試してみようと思っている。少なくとも、先週まで滞在していたイタリアで食べた魚介料理よりもはるかに美味しい皿を出してくれると思う。 
 
【店舗詳細情報】
店名:ビストロ・バル だんだん
電話:048-240-1750
営業:17:00~25:00(金・休前日は26:00)
定休:月曜日
住所:川口市幸町3-8-3 マユセンビル地下1階(☞ Google Map

■参考
埼玉フレンチレビュー一覧 (R923E@食べログ)
埼玉イタリアンレビュー一覧 (R923E@食べログ)

ラ・サントゥール(南浦和)2012/04/04 19:10

評価:総合4.5、味4.5、サービス4.5、雰囲気4.0、CP4.5
お気に入りの店だが、予約が取りづらくて1年近く開いてしまった。
CP抜群のランチは、翌月分の予約開始日から数日で月末まで埋まってしまうという、埼玉ではダントツの予約困難店。Kyoko007さんの実体験によると、200回も電話して2回しかつながらなかったというぐらい。
 
ディナーもなかなかで、この日の予約は1か月前に電話をして、次に空いている日ということで押さえたのだ。故に、日にちを指定して予約を取ろうなどと考えないで、いつが空いていますかと聞いて即座に判断するしかないだろう。(フレンチ通の方が、そこまで苦労して予約する店だとは思えないが・・)
 
10か月ぶりとあって、色々な点が変わっていた。
ディナーは4800円から5100円に値上げされ、開始時刻は18:30か19:00しか受け付けないという、開店当初から見れば随分と高飛車な運営になってしまった。
が、そこは極端な需要と供給のミスマッチがあるから、納得できない方がふるいにかけられることで需給バランスが取られている。
 
辛口レビュアである私が、この改悪点を厳しく見ようと乗り込んだわけだが、結果的には前より良くなっていたという全体印象。特にサービス担当のオネエサンがプロ意識を出してきたのか、料理知識の勉強と接客技術の進歩には見張るものがあった。(ついでに、ずいぶんとキレイになっていたのは、激務でかなり痩せたとの話からか?)
 
前回レビューでメニューの印刷が間に合わないと書いているが、メニューがその時々で変わるため印刷メニューは用意しなくなっているとのことだ。実際、この日も初めて作った料理というのが出てきた。
肉料理が2択となる以外は選択できない構成なので、入店時の一通りの説明と、料理を出す際に再度説明するというアプローチで問題無いだろう。
 
ということで、前回同様にメモを取らない記憶ベースなので、今回の内容は写真中心に簡単なコメントで済ませたいと思う。
 
アミューズのサザエ

アミューズは、エスカルゴのサザエバージョンといった料理。
 
パンを取って中身が見えるように
 
中身は、刻んだサザエとキノコを合わせたもの
 
パンに盛ってみた
 
付いていたパンに乗せるとこんな感じだが、具だけで倍量あるうえに、ソースもたっぷりあるので、別皿で出されたパンにも付けていただいた。(最初のパンでは足りず、追加をお願いしてしまった)
 
バターの代わりにリエットとオリーブオイル
 
そのパンのお供は、リエットとオリーブオイル。
昨年後半にバターの入手が困難になったことから、リエットとオリーブオイルという構成に変え、そのまま続いているそうだ。しかし、開店して2年半も経過しているのにバターの入手が困難になるという事は、食材仕入れ先から見下されているハズなので徐々に変えた方が良いのでは、と思ってしまう。食材仕入れ先と対等な信頼関係を結べないと、質の悪いものを押し付けられてしまうからだ。良いレストランになるためには、この部分が重要である。
 
リエットを盛ったもの
▲リエットを次の皿に乗っていたパンに付けたもの
 
リエットの追加もできるので、結局オリーブオイルは用無しだった。
 
最初に出てくるパン
▲最初に出てくるパンは、プレーンタイプ
 
1皿目の前菜は野菜のテリーヌとサラダ
 
1皿目の前菜は、野菜のテリーヌとサラダ
埼玉フレンチらしく野菜の種類が豊富で、出始めのそら豆や、旬を過ぎたハズのチコリが葉物野菜の下に隠れているという、埼玉フレンチらしい拘りも見える。
 
野菜のテリーヌ部分
 
野菜のテリーヌ自体は、趣味でない事もあるだろうが見栄えだけという印象。
この手の料理では美味しいと思ったことがないので、写真で判断いただきたい。
 
前菜2皿目は海老と帆立のパートフィーロ包み
 
2皿目の前菜は、海老と帆立をパートフィーロで包んだもの。
パートフィーロとパートブリックは違うという話を、オネエサンから教えてもらったが、こちらのは極めて薄い皮を使ってオーブンで焼いた感じの仕上がり。
 
中身をアップ
 
中身は表題通りだが、海老味噌らしきものを使ったソースで味を決めていた。
でも、パートフィーロは不味い。(市販品を使っているとのこと)
 
グリーンピースの冷製スープ
 
スープは、グリーンピースの冷製。 
きれいな緑色のスープで、小粒のグリーンピース(かな?)も入っていた。
 
魚料理:イトヨリのソテー
 
魚料理は、イトヨリのポワレ。
ソースはイトヨリのアラを使って出汁をとったものがベースとのこと。
皮目をパリッとさせることが目的だとしても、身まで火が通り過ぎてしまって硬い魚体で、塩を強めにしてあれば日本の焼き魚という出来栄え。
ソースも旨味が弱く、メインとしてはまだまだだなぁ、と思ってしまった。
 
魚料理を反対側から
▲反対側から
 
トッピングが独特
 
トッピングに変わったものがあった。たぶんシェフの創作料理。
ポテトの間にセルフィーユを挟んで油で揚げたもので、油を完全に浸透させることで透けた感じに仕上げてあった。
料理の細かい部分にこういった技法を使うことで、特に女性の指示を得ているのだと思う。フレンチでは、見栄えも重要だ。
 
追加のパンはオレガノと胡桃
▲追加のパンは、おなじみオレガノパンと全粒粉ベースの胡桃パン
 
肉料理:仔牛
 
メインは、鶏肉か仔牛の選択ということで、仔牛をお願いした。
ここでも皿の装飾に一工夫がある。
 
隠れていた仔牛肉とご対面
 
元々淡白な仔牛は、蒸し焼きにしたような加工で味気ないし、量も少な目。
ソースにゴルゴンゾーラを混ぜているとの話だが、それほど主張していない弱い味わいで、焼きもソースも調和しているとは思えない皿だった。味を濃くすれば、単なるビストロ煮込料理といった感じで、フレンチのメインとしては非常に不満だ。
 
デザート:ヨーグルトムースとデコポンアイス
▲デザート:ヨーグルトムースとデコポンのアイス
 
ヨーグルトのムースが、マシュマロのような味わいでよかった。
この店の場合は、この後のお茶のお供に出てくる「小菓子」がメインのデザートに見えてしまうが、本来のデザートの水準も高い。
 
クッキーを外して見えるように
▲クッキーを外して本体が見えるように
 
おなじみのちっとも小さくない小菓子
▲名物の小菓子
 
ここでも創作と思えるものが乗っていた。手前の胡麻クッキーの上に乗っている、細長いのが乾燥オリーブ(自家製)を使ったクッキー。
この店のシェフは、埼玉フレンチでは珍しい創作センスの良さを感じる。
 
■参考
食べログでのレビュー ←2010/2/9時点の内容 
埼玉フレンチレビュー一覧(R923E@食べログ) 

ふなつ亭(南鳩ヶ谷)2012/03/16 19:00

評価:総合4.5、味4.0、サービス4.0、雰囲気5.0、CP4.5
HPフレンチ 舟津亭
前回伺った際に、ディナーはアラカルトでも楽しめるようになるという話だったので、探りに行ってきた。
 
黒板メニュー
 
イタリアンみたいに黒板メニューが用意されていて、そこから選ぶ形式。
左下には、イタリアンメニューも加わっていた。
 
シェフが息子さんに代わってから、純フレンチ路線を変えていきたいという話は伺っていたが、やはりこう来たかという印象。シェフに直接伺うと、イタリアンのレストランにも在籍経験があるそうだ。
 
印刷メニュー
 
こちらは、印刷ベースのアラカルトメニュー。
内容が変わってしまい更新できていないとのことから参考ベースにしてほしいとのことで写真を撮らせていただいたが、確かに黒板メニューとは少し違う。
ここにアラカルトだけの注文時は席料500円(恐らくサービス料10%別)と記されていたが、パンとアミューズ代を別枠で取るというイタリアンの考え方。どちらも無料が当たり前のフレンチ党の私には、ちょっとなぁ・・と思ってしまった。
 
ということで、ケチな私はいつものコース(5500円)でお願いした。
ただ、アラカルト側の今日のテリーヌフォアグラだというので、前日の悲惨なフォアグラのリベンジをしたくなり追加でお願いしたら、550円の加算料金がかかるもののコース側の前菜と交換も出来ます、と嬉しい提案。もちろん乗らせていただいた。
 
アミューズ
 
アミューズは、ピアディーナという北イタリアのロマーニャ地方の料理らしい。(☞ wiki
薄焼きパンに生ハムとオリーブオイルを和えたルッコラを挟んだパニーニ風。
シンプルな料理こそ美味しさを追求したいが、私の趣味では無かった。パンが美味しくないのだ。
wikiによれば、来月出かけるサンマリノの麓のリミニという町や、そのあとで向かうボローニャあたりの料理らしいので、現地で食べる機会があるかもしれない。(食べたら、海外版ブログで紹介できると思う)
 
パンとオリーブオイル
 
コースに付く本来のパンも、今までと違ってイタリアン形式。バターでなくオリーブオイルで出てきたのだ。
当然ながらバターを要求してしまったが、オリーブオイルで出すならパンも完全にイタリアンにしなければ。私にはイタリアン色を無理やり出そうとした中途半端なものに見えてしまった。
 
まずは、変更してもらった前菜の本日のテリーヌ(+550円) 
写真撮影を躊躇するような店ならともかく、なぜか写真を撮り忘れたようだ。
期待以上に分厚くカットされた純フォアグラのテリーヌ。混ぜ物などなく、フランスでは普通に食べられるお味のものだ。
 
フランスでは出てくる形こそさまざまだが、バイヨンヌの François Miura とか、リヨンの Le Nord、モントーバンの La Table des Capucins など、どこの店で食べても非常に安定感があって外れることは滅多にないが、なぜか日本では外れが多いので不思議に思っていた理由がなんとなく判明。
 
あとでサービス担当のお母様聞いたら、冷凍ものではなく「もちろん」という言葉付きでフレッシュものを使っていますとの回答。一般的には仕入れたフォアグラがソテーには使えない質の劣るものだった場合に(注:フォアグラは個体差が激しいのだ)テリーヌに加工してしまうらしいが、本場と同様にフレッシュフォアグラを、さも当然と使ってしまう姿勢は素晴らしいし、実はそこがテリーヌの味を左右しているのかと思ってしまった。(実際は知らないけど・・)
写真を撮り損ねたものの、高頻度で伺うと思うのでいずれ紹介できると思う。
 
リコッタチーズのニョッキ アサリと雲丹のソース、粒マスタードのプロフーモ
リコッタチーズのニョッキ アサリと雲丹のソース、粒マスタードのプロフーモ
 
前菜の後は、パスタスープの選択。
純フランス料理店では、パスタを材料のひとつとして皿に盛られることはあるが、この店の場合は選択肢に入ってしまったので正統派を意味する「フランス料理店」のレッテルは貼れなくなってしまった。
今後は、単なる「フレンチの店」という案内になると思う。
 
と、パスタを否定しながらパスタを選んでしまったのは、汁もののスープよりも腹にたまる固形物を好むことと、フレンチで出てくるパスタソースは下手なイタリアンよりも美味しい事が多いから。
 
でも、ソースは期待通りだったものの、パスタがてんでダメ。こんな不味いニョッキは食べたことが無いというぐらい(笑)
表面がツルツルでソースに絡みにくいだけでなく、食感も味わいもまったく出来ていないと思う。イタリアでは食べたことが無いが、日本では割と好んで選ぶ料理なので、その差は歴然という印象だった。東欧圏で良く出てくる小麦の団子なのだ。
 
天然真鯛の香草パン粉焼き フヌイユのソース
天然真鯛の香草パン粉焼き フヌイユのソース
 
魚料理も香草入りパン粉をたっぷり付けて焼くイタリアン的なアプローチ。
トッピングの緑の葉っぱもフヌイユだと思うが、フェンネルがフヌイユの種だったとは知らなかった。(☞ 参考
ソースの方も、フレンチの技法を取り入れたイタリアン的な味わい。フヌイユの球部分をたっぷり炒めたものをベースに、白ワインやビネガーで味を調えたような、ややさっぱり感のあるものだが、誰もが美味しいと感じるかはともかくとして、独特な味わいだ。魚体の質の良さは言うまでもないだろう。
 
フランス産鶉の詰め物
フランス産鶉の詰め物
 
3択の肉料理からは、前日のホロホロ鳥の詰め物と比較してみようとウズラの詰め物を選んでみた。
供し方は一般的な一羽丸焼きのままで出てきたが、詰め物には野菜を炒め煮詰めたややインド系のエスニック調のものを使っていた。
 
鶉の詰め物の断面
 
しっかりした味の詰め物から肉に味が浸透し、これぞ本当の詰め物料理という感じ。もっとも、そのエスニック調の味に関しては趣味では無かったが。
 
フィンガーボウルが小型のガラス皿で出てきたのと、普通ならレモン水のところを茶色の水だったので、初心者には説明が必要だろう。(私がフレンチ好きとご存じだからか、説明は無かった)
その水の正体は、烏龍茶とのこと。フィンガーボウルに烏龍茶を使うという話は聞いたことがあったが、レモン水よりも指に付着した油が良く落ちるので驚いた。(脂っぽい中華料理に烏龍茶が合うとは、この作用のことか?)
 
デザート
 
デザートの選択肢はなく、ご覧のようなケーキとバニラシャーベット。(アイスクリームではない)
シャーベット側には、バニラの他にローズマリーの葉を入れてあるそうだ。
残念ながら、どちらも水準以下だろう。せっかくイタリアンに傾斜したのだから、前回のように北イタリアのデザートを出しても良い気がした。
 
最後は定番のミルクティーをお願いしたが、ロイヤルミルクティーで出てきたのは驚いた。恐らくフレンチでは初めての経験だが、私は好きだけどまったく別物なので、苦手な方は確認してから頼んだ方が良いと思う。
ある意味、アミューズのパンや肉料理にインド系の要素を含ませていたので、お茶もインドでは普通のミルクで煮だしたものを出してきたのかもしれない。
 
最後にアラカルトの注文状況を聞くと、主にコースを食べきれない小食な年配者が頼まれているそうだ。確かに、バーで飲むわけではないので、アルコール中心につまみを頼むといったノリでは使いにくい店だと思うが、そういった需要の掘り起こしになるのかと発見。
 
反面、純フレンチ党には多少反発を買うような変化だ。特に、最初のアミューズとパンは無条件で出てくるため、フランス料理を期待して入った初めての客にどう受け止められるか。
リピーターが増えないようだったら、イタリアンはやめた方が良いだろうと思うし、イタリア料理に関しては、この店よりも美味しい店は埼玉にもたくさんあるので、勝ち目はない。
 
固定客を失うほどの大変化ではないのがせめてもの救いだが、作れるかどうかは別としても、どうせなら煮込料理の美味しい東欧系に走ったら良かったのに、と思ってしまった。埼玉には東欧料理を出す店が皆無に等しいからだ。
ちなみに、東欧の煮込料理で一番印象が良かったのは、ボスニア・ヘルツェゴビナの Restaurant Sadrvan で食べた、Mostarski Sahan という料理だ。
チェコの Restaurace Zlatá Kovadlina で食べたチェコ料理定番のクネドリーキに使われていたソースも良かった。
 
■参考:
前回のレビュー
食べログでのレビュー  ←2007/11のランチ情報
埼玉フレンチレビュー一覧 (R923E@食べログ)