コット・ア・コット[côte à côte](菖蒲町)2015/06/20 02:12

訪問:2015/6/19 19:20
評価:総合4.0、味4.0、サービス3.5、雰囲気4.0、CP5.0
HP:なし
6日にオープンしたばかりのフレンチ。
旧国道122号線の菖蒲町上中島交差点からマミーマート方向に100m行った左側にある一軒家と書けば、地元の方はすぐ分かるだろう。
フランスで共に5年間修業されたというご夫婦が開いた店ということで、さっそく出かけてきた。
 
店内に入ると、開店祝いの胡蝶蘭が全部で11鉢も飾られていた。これは凄い。
厨房を見渡せる入口正面の席に案内されたので奥の席を伺いにくい位置だったが、先客は2組。全部で16席前後の小さな店だ。(席数は未確認)
 
メニュー
 
ディナーは2500,3500,5000円の3コース。(ランチは1500,2500,3500円)
2500円でも前菜・肉料理・魚料理・デザートと4皿構成のフルコースというのだから、驚きだ。100軒以上訪問している埼玉フレンチのフルコースディナーでは、文句なく最安値。ファミレスよりも安い2500円のフルコースディナーは、超戦略的な価格設定だろう。
 
値段差はどこにあるかというと、肉料理・前菜・デザートの内容で差を付けている。つまり、魚料理はランチも含めてすべて同じ。
 
テーブルセッティング
 
テーブルセッティングは、高級フレンチ仕様でカトラリーがきれいに並べられていた。もっとも、価格設定が安いことから皿の上に置かれているナプキンが紙製であることが、残念といえば残念。
 
お願いしたのは、真ん中の「Homage オマージュ」と題した3500円のコース。選択肢が一切ない点は仕方ないか。
本当は5000円デギュスタシオンコースを選びたかったのだが、肉料理の選択肢がなく、それが牛ステーキだったので断念した。
 
自家製パン
 
まずは、自家製パンが2個。バターは付かず。
ちょっと気になったのは、パンの追加が1個50円と記されていた事。
価格設定が最低2500円(ランチは1500円)からということからだろうが、仮に5000円の最高峰コースでも有料となると、ちょっといただけない。
 
2500円までのコースであれば許容できるが、それ以上のコースは無料化していただきたいものだ。少なくとも、パンが有料というフランス料理店などフランスには存在しないことは、十分承知されているはずだ。
 
アミューズ
 
とはいえ、メニューに記載されていないアミューズが出てきたのにはビックリ。
この時期となれば、フレンチでも珍しくなくなったガスパッチョが出てきた。
  
トッピングのクルトンのカリカリ感が過去最高水準だったものの、胡瓜のみじん切りは要らなかったかな。ガスパッチョ自体はごく普通の水準だろう。
 
フォワグラのロワイヤル "ラ トゥール風"
フォワグラのロワイヤル "ラ トゥール風" プティット サラダ添え
(なめらかなフォワグラ おすすめです)
 
奥様から、シェフのスペシャリテですと言われて出てきたのが、フォアグラの軽いムース仕立てのテリーヌ。
事前調査で、"ラ トゥール風"とはシェフが務めていた銀座の店の名称で(注:既に閉店している)、そこのスペシャリテであることは認識していた。
 
フランスに行ってもフォアグラという文字があると頼んでしまう大好物だが(フランスで食べるようになってから、ハズレが多すぎる日本では積極的には頼まなくなった)、ちょっと質的にどうかなぁ、というお味。レバー臭さが少しある質の悪いフォアグラだったのだ。
 
もっとも、この価格で質を云々言ったら罰が当たる。もっと高額で同等以下のフォアグラを出す店も多いのだ。
でも、やはりフォアグラは美味しいものを食べたいな。
 
プティット サラダ
 
フォアグラと共に、なぜか「プティットサラダ」が出てきたが、これは不要だろう。まるで洋食屋みたいだし、実質葉野菜だけという内容的にも褒められたものではなかった。
それに、深皿で出された葉野菜をフォークで食べるのは、ナイフを使わないと意外に難しいのだ。ナイフを使うとなれば、深皿は邪魔極まりない。
 
大宮市場より本日の魚のポワレ バルサミコソース
大宮市場より本日の魚のポワレ バルサミコソース
 
魚料理は、ランチを含めた全コース共通。今日の魚は、真鯛だそうだ。やっぱりなぁ・・(意味が分かる方は、古くからの私の読者だ)
ソースはバルサミコって、イタリア料理系か南仏系かと思ったが、違った。
でも、フランス料理のソースとしては旨味不十分。コストを掛けられない結果がストレートで出ている気がした。
 
真鯛に関しては、特段コメントなし。まあ普通というところだ。
普通なら下に敷かれているラタトゥーユがトッピングに使われていた点が、ちょっと変わっているが。
 
お口直しのグラニテ
お口直し
 
メニューにも明記されているが、肉料理と魚料理の間にグラニテが出てくるところが憎い。
今日のグラニテは林檎とのことだが、埼玉フレンチでグラニテが出てくる店は少数派だし、変なタイミングで出して来る店もあるのだから、やはり真っ当なフレンチでキャリアを積んでこられただけある。(グラニテの濃い味が、次の料理の邪魔をするという説もあるが、濃い味にしなければ良いだけの話だし、フランス料理に付き物の水を飲めば解決するので、的を得ていない説だと思う)
 
幼鴨胸肉のロースト グリーンペッパーソース
幼鴨胸肉のロースト グリーンペッパーソース
 
期待の肉料理は、鴨肉のロースト。
普通の鴨肉でなく幼鴨というところが、こちらのコースを選んだ理由でもある。
 
焼きと肉質は非常に良かったものの、フランス料理の要であるソースがいまひとつ。グリーンペッパーソースというお題だったが、オーソドックスなフォンドヴォーベースの赤ワインソースといったもので、グリーンペッパーはどこで主張しているのかさっぱり分からなかった。
やっぱり、地域的に価格を抑えたことが裏目に出ている気がしてしまった。
 
デザート:赤い果実のグラタン仕立て
デザート:赤い果実のグラタン仕立て
 
デザートは奥様の担当。
フランスで5年も修行されているのだから、当然それなりのものが出て来るものと期待していたのだが、なんとも単純というか腕を見ることが出来ないものでガッカリだ。
 
赤い果実のグラタン仕立て
 
器の底はアイスクリーム、そこにスポンジと赤い果実(皿に単独で盛られているものと同系列だと思う)を乗せて、トロトロのカスタードクリームを全面に被せて、バーナーで軽く炙ってある。クリームブリュレの変型とでも言おうか。
 
唯一の腕を見れたのが、ドイツの球状に細い生地を巻きつけて焼き上げたお菓子(名称失念)を思い出させてくれた、紐状のラングドシャみたいなもの。これ、どうやって作るんだろう?
でも、作り方を凝って見せても、食べてしまえばただのクッキーに過ぎない。
 
ここは、現地で習得した食べて美味しく感動するようなフランス菓子を出していただきたく思うが、実はフランスのビストロでデザートをいただくと、この手の単純なものが出てくることが多いので、修行先がビストロだったとしたら、期待できないかもしれない。
 
以上に、食後の珈琲が付いておしまい。
珈琲に小菓子が付かなかった点も、現地で長期間修行された方のアプローチとしては、いかがなものかと思ってしまった。
 
とまあ、例によって言いたい放題書いているが、行く前にシェフの経歴とかを調べてあったので、期待が大きすぎたのも事実だ。
情報が多すぎると、こういった弊害も生まれてくる訳で、私のようなフレンチばかり食べ歩いているような者でなければ、十分お勧めできる店と言って良いと思う。少なくとも自称フレンチの洋食屋とは水準が違うことは断言できる。
 
特に、菖蒲町周辺に真っ当なフランス料理店は1軒も存在しなかったことから、近隣にお住まいの方には待望のフランス料理店が出来たということを喜んでいただきたいと思う。
ドリンクの値段も安いので(未成年者を連れて行く場合に頼むであろうジュース類が250円!)、都会では当たり前に存在する誕生日や結婚記念日等のお祝いに使える店がようやく誕生したというわけだ。
 
【店舗詳細情報】
店名:フレンチレストラン côte à côte (コット・ア・コット)
電話:0480-48-7666
営業:11:30~13:30(LO), 18:00~20:00(LO)
定休:火曜日
住所:久喜市菖蒲町三箇787-5(☞ Google Map )
GPS:36.061409, 139.610203
 
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