コット・ア・コット[côte à côte](菖蒲町)2016/11/01 00:03

訪問:2016/10/28 19:00
評価:総合4.5、味4.5、サービス4.5、雰囲気4.0、CP5.0
HP:なし
お約束のおまかせスペシャルコースを、2名15000円でお願いしたので、そのレポート。ちゃんと「Menu spécial」と題したお品書きを用意してくれていた。
 
Menu spécial
 
このスペシャルコースは通常コースより高い金額で2名以上で受けてくれるとのこと。5500円でも予算に合わせてお作りしますとのことだ。
ただ、通常のフルコース最高峰が5千円なので、千円アップ程度ではそれほど変えられないだろうし、わざわざ印刷メニューを用意するのも無理だろうから、概ね1人7000円以上と考えていただきたい。
 
テーブルセッティング
 
今回はシェフの実力を見たかったので、過去のキャリアを生かした料理で構成してほしいとお願いしてある。と言っても、当方の顔が割れているので、しっかり好みを研究してくれたようだ。
 
ブランダードのパネ 赤パプリカのクーリ
ブランダードのパネ 赤パプリカのクーリ
 
アミューズは、アイナメのブランダード。
フランス料理用語が3つも出ているが、フレンチ好きならある程度分かるだろうが、分からなければ奥様に聞くと良いだろう。(私だから用語説明を省略されたのかもしれないけど、これだけ並ぶとパッとイメージできないものだ)
 
ちなみに、ブランダードはアイナメを使ったそうだが、カキフライ以下のサイズでパネにしてしまうとパン粉の方が主張してしまって、せっかくのブランダードがもったいない気も。
印象としては、ポルトガル名物のバカリャウコロッケの小型版だが、小さいだけにボケた感じだ。
 
自家製パンとバター
 
自家製パンはいつもと同じ。
温かいうちにバターを付けていただくと美味しいし、冷めてもソースを拭うには最適なパンだ。
 
フォワグラのショーフロワ トリュフコンソメジュレ
フォワグラのショーフロワ トリュフコンソメジュレ
 
ショーフロワ[chaud-froid]という用語は初めてだったので奥様に解説していただいたが、改めて調べてみると加熱してから冷やすという古典料理手法らしい。 
フォアグラのソテーを一度冷ましてから、刻んだ黒トリュフをコンソメに加えてゼリー状に固めたものを上から注いで固めた料理だそうだが、ショーフロワという名称は広く使われているようだ。
 
フォワグラのショーフロワの断面
 
断面写真を見ればよく分かるので、解説不要だろう。
濃厚なコンソメの味とトリュフにフォアグラという組み合わせは非常に良かったのだが、フォアグラが力不足。
というのも、鳥インフルエンザ発生に伴うフランスからの家禽類輸入禁止が昨年秋から未だに続いているようで、フランス産のフォアグラが手に入らずハンガリー産のフォアグラを使わざるを得なかったそうだ。
 
ここで、フォアグラらしい濃厚な味を楽しめたら、最高の一品だっただろう。(今年のクリスマスシーズンは、東京の高級店でないと、美味しいフォアグラにはありつけない可能性が高そうだ)
 
カナダ産オマール海老の軽いラグー トカイエッセンシアの香り
カナダ産オマール海老の軽いラグー トカイエッセンシアの香り
 
魚料理は、大好物のオマールとそのソース。
さすが、このブログから家内と私の共通の好みを見つけ出している。
 
オマール海老の軽いラグー(反対側から)
 
出された向きではオマールを認識できないので、反対側からも撮ってみた。
爪肉の大きさに合わせて、身の方も大胆に大きなカットにして煮込んであるのだが、ラグーというだけあって熱が入りすぎかな。いや、オマールの質の問題かもしれない。ちょっと海老の味が抜けているし、食感も今一つだったのだ。(地方で東京と同レベルの食材を仕入れるのは難しい)
 
ソースは、一匹のオマールからエキスを抽出しているとのことで、こちらも海老の出汁が足りない印象。ただ、そこは認識しているそうで、ハンガリーの有名な貴腐ワインであるトカイワインを使って、風味付けをしていた。
 
お口直し
お口直し
 
お口直しは、オレンジのグラニテ。単にオレンジというとバレンシアオレンジになるが、味が濃いので違う種類だと思う。
家内はミカン(つまり、マンダリンオレンジ)ではないかと言っていた。
 
フランス ラカン産ピジョン 胸肉のローストと腿肉の赤ワイン煮
フランス ラカン産ピジョン 胸肉のローストと腿肉の赤ワイン煮
 
肉料理は、鳩料理。これも好物だが、ご多分に漏れずポーション少なめなので、大食いには不向きかも。(笑)
 
ここで驚きだったのが、胸肉と腿肉を別々に調理してきたところだ。
こんな手間のかかること、普通の店では無理だろうし、ウルサイ私だから手をかけてくれたのかも? Thanks!!
量的には胸肉の半分も無いが、この腿肉の赤ワイン煮は絶品だった。
 
別鍋ソース
 
予約時に、クラシックフレンチで、ソースたっぷりでお願いしますとリクエストしてあったのだが、ソースたっぷりどころか小さな鍋に入れて用意していてくれた。
最近のフレンチはソースを蔑ろにしている店が多いので、サプライズだ。でも、さすがにこれだけの量を使うことは無かったけど。
 
アンディーブ
 
付けあわせのアンディーブ、日本で食べるとおおよそ苦いだけっていう感じの食材だが、ブイヨンで煮込んで苦味をうまく緩和させているうえに、トッピングのホオズキのスライスとの相性が抜群。
良い付けあわせだった。
 
アヴァンデセール
アヴァンデセール
 
最後のデザートだが、正式なフルコースと同様に2皿構成。
最初は、カマンベールに見立てたチーズケーキ。
カメラとの相性が悪くキレイに撮れなかったが、2~3口で行ける小さなサイズだ。
 
リンゴとナッツのクルスタッド
リンゴとナッツのクルスタッド
 
2皿目のデザートが本来のデザートで、核となるのは左上のクルスタッドというケーキ。
このお花のように開いた感じで焼き上げるにはテクニックが必要だろう。
フランスでお菓子修行をされてきた奥様の腕前をしっかり見させていただいた。
 
手前の栗に見えるものは地元産の無花果、右奥は濃厚フランボワーズのジェラート。
 
リンゴとナッツのクルスタッドの断面
 
いつもの通りクルスタッドの断面というか、中身の写真も紹介しておこう。
サイコロ大のリンゴに、アーモンドプードル(?)のフィリング、アクセントに少量のナッツ粒が入っている。
焼き立てパリパリで、これぞレストランのケーキだろう。
 
小菓子
小菓子
 
デザートを終えて、最後の珈琲と紅茶に合わせた小菓子。(写真は2人分)
 
いや、好物ばかりだったということを差し引いても、予想よりも素晴らしい腕前をお持ちであることが確認できた。前回レビューで5年単位でソースを極めていただければと書いているが、3年あれば十分だろう。
 
もっとも、こういった料理を作る機会が無ければシェフの腕も上がらなくなってしまうので、リピーターの方には是非ともスペシャルコース(Menu spécial)を注文していただきたく思う。
初めての方は、とりあえず3500円か5000円の既定コース(ランチなら最低でも2500円のコース)でお試しいただきたい。
 
【店舗詳細情報】
店名:フレンチレストラン côte à côte (コット・ア・コット)
電話:0480-48-7666
営業:11:30~13:30(LO), 18:00~20:00(LO)
定休:火曜日
住所:久喜市菖蒲町三箇787-5(☞ Google MapBing Map
GPS:36.061409, 139.610203
 
■参考